芸者用語のいろは
芸者用語についてご説明いたします。
一般的にも通じますが、一部箱根に限ってます。
用語
- 花柳界(かりゅうかい)
- 芸者の世界を指す
「花紅緑柳(花は紅、柳は緑)」唐の詩人・王勃が、美しいものを詠ったこの言葉が由来 - 芸者・芸妓(げいぎ、げいこ)
- 舞踊や音曲・鳴り物で宴席に興を添え、客をもてなす女性
「芸者」・「芸子」のこと - 置屋(おきや)
- 芸者の所属する事務所的なところ
主は「お母さん」と呼ばれ、芸者の育成を行う - 見番(けんばん)
- 置屋を統括、運営する組織。組合事務所のこと
湯本見番、箱根湯本芸能組合 - 花代(はなだい)
- 芸者に支払う料金のこと=玉代(ぎょくだい)、線香代
30分を1本(いっぽん)といい、「○本なので○○円です」となる - 1本(いっぽん)
- 時計がないころの線香1本が燃え尽きるまでの時間=30分のこと
時間を数える単位 - 遠出(とおで)
- 地元以外へいくこと
箱根湯本以外のことで別途車代が掛かる - 前口(まえくち)
- 予約で呼ばれたお座敷のこと
- 後口(あとくち)
- 予約で呼ばれたお座敷の後の時間にかかったお座敷
- 立方(たちかた)
- 舞踊を主にする者
- 地方(じかた)
- 長唄や清元などの唄、語りや三味線や鳴り物の演奏をうけもつ者
- 引き着(ひきぎ)
- 裾を引いた着物のこと
- 出の衣装(でのいしょう)
- 芸者さんの礼装である黒の「引き着」
お正月、初めてお座敷へ出るときに着るので、「初出の衣装」という意味で「出の衣装」といいます - お座付(おざつき)
- 初めの挨拶のようなもの、またお座敷の途中で披露する季節の踊りや小唄振りなどの踊りのこと
- 一見(いちげん)
- 馴染み客ではない、初めてのお客
よく「一見さんお断り」といいますが、箱根では断りません。 - お茶を挽く(おちゃをひく)
- お座敷がかからず、休むこと